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事件発生から50年以上経った未だ解決されない謎多き事件「ディアトロフ峠事件」についてです。
何が謎なのかというと、雪山で発見された9人の遺体が、全て「異常だった」ことです。
現場は雪山で、極寒のはずなのに、遺体は極寒の中、防寒着をきていなかったこと、さらには舌や眼球のない遺体があったこと、服から高い放射能が検出されたことなど…
そしてその現場には、他の足跡が無かったり、テントが切り裂かれていたことなど、現場の状況も謎だらけでした。
この事件の真相は一体どうなっているのか?
最近では、映画「アナと雪の女王」がこの事件の真相を解く鍵となっていることも明らかにされています。
「アナ雪」で、この事件の何が分かったのでしょうか?
ロシア史上でも最も不可解な事件の一つとされているディアトロフ事件について
テレビでは語られないことを徹底検証していきたいと思います!
ディアトロフ峠事件の真相(概要と経緯)
まずは、事件について【現場の状況や遺体発見の経緯について】詳しくみていきます。
ディアトロフ峠事件の概要
ディアトロフ峠事件とは、1959年2月2日現在のロシア(当時のソ連領)ウラル山脈北部にある「死の山」と呼ばれる峠で、スノートレッキング中の男女9人が謎の死を遂げた未解決事件です。
雪山で発見された遺体は、防寒着を来ておらず、一部舌や眼球がない状態で発見されています。
ディアトロフ峠事件発生から発見までの経緯
事件発生までの経緯(1959年)
1月 登山に出発
事件数日前の1959年1月、ロシアの大学生と卒業生の10名がウラル山脈でスノー・トレッキングを楽しんでいました。
この10名は、男性8名/女性2名の若者で、全員が登山経験が豊富だったと言います。
途中で撮影された写真には、楽しそうに映るメンバーの顔が写っている仲良しグループでの登山でした。
しかし、出発して5日後にメンバーの1人・ユーディンが急病のためこのグループから抜け9人になります。
2月2日
登山グループのリーダーだったディアトロフの指揮のもと、彼らは-30度の猛吹雪の中、山の斜面にテントを設営しています。
ディアトロフは山の麓に戻ったら電報を送ると話しており、それは2月12日頃と想定されていました。
ですが、1週間過ぎてもディアトロフやメンバーからは何の連絡もなく、遂に捜索隊が結成され捜索が開始されます。
事件発生後
2月26日 テント発見後5体の遺体発見
捜索隊によって、ホラート・シャフイル山でひどく損傷したテントを発見されます。
テントの入口は閉まっていて、内部からナイフで切り裂かれていました。
発見当時、テントは半分引き裂かれ、雪で覆われていました。
中に人の姿は無く、メンバーの所持品や靴はすべて残っていたということです。
まず、松の木の横で焚き火の跡があり、そこで薄着姿の2体の遺体が発見されました。
木の枝が折れていたことから、2人が木を登ったと推測されています。
次に、3体の遺体を発見。
マイナス30度の中、彼らは上着を着ておらず裸足で、身体に傷痕がなく、死因は低体温症と診断されています。
2カ月後 残りの遺体発見
雪解けに伴い、残りの4体の遺体が発見されました。
彼らの遺体は、頭蓋骨と肋骨を骨折していて、その骨折は、自動車事故のような強い衝撃により引き起こされたものだと判明しています。
またこのうち見つかった遺体の1体、女性メンバーだったリュドミラ・ドゥビニーナの遺体からは舌と眼球がなくなっていました。
また、メンバー数人のスキーウェアからは、異常なほど高レベルの放射線が検出されました。
雪山で見つかった学生9人の遺体状況
謎に包まれた遺体状況をまとめてみます。
- 遺体2体・・・薄着姿。死因は凍死。
- 遺体3体・・・身体に傷痕がなく、死因は低体温症。
- 遺体4体・・・頭蓋骨と肋骨を骨折。うち1人の舌と眼球がなくなっていた。
その他の
雪山登山の経験豊かな大学生が、なぜテントを中からナイフで切り裂いて脱出したのか? それでありながら彼らは外に出てからは急いだ行動はせず、走ったりはしていなかったことを足跡が示している。
数々の現場の謎をまとめてみます。
- 謎① 内部から引き裂かれたテント
- 謎② 雪山なのに防寒着を着ていない
- 謎③ 遺体の骨が折れている
- 謎④ 衣服から高い放射能が検出される
- 謎⑤ 舌や眼球がなくなっている
- 謎⑥ メンバーの数人が、自分のものでない衣類を着ている
- 謎⑦ 当時現場近くにはメンバー以外の人間がいた形跡(足跡)がない
明らかに異常ですよね?怖すぎるんですが・・
一つ一つの遺体の異常さも不可解ですが、それぞれ死んだ状態が違うというのも、この事件の謎の一つです。
捜査結果
これらの説明のつかない状況をどんなに調べても納得のいく見解は出ず、ついに捜査は打ち切りとなり
「未知の不可抗力による事故」として処理されることになりました。
事件はリーダーのイーゴリ・ディアトロフの名前をとって「ディアトロフ峠事件」と付けられることに。
調査の末、9人の死亡者は全員「克服不可能な未知の要素」によって死亡したとソビエトの報告書で結論付けられています。
【考察】ディアトロフ峠事件の真相6説
考察1 イエティ説
この地域には、「ヒュー」という音が聞こえる現象が起きており、その現象が発生した後に大人や子供が姿を消すという事例が続いていたと言われています。
その音は、ある生物の口笛だと言われており、その生物が『イエティ』と呼ばれる、いわゆる未確認生物。ヨーロッパでは有名な未確認生物です。
ただし、未確認生物の存在を警察が認めるわけもなく、立証しにくい考察です。
またこの説では、服から検出された放射能や、メンバーが自分以外の服を着ていた謎については解明できていません。
考察2 雪崩説(アナ雪説)
雪崩に巻き込まれた説。しかし、テント設営時に彼らが雪上に立てた道具があったが、捜索隊が来た時に、それは倒れておらずそのままの状態だったことや雪崩の跡はありませんでした。
しかし最近になり、映画「アナ雪(アナと雪の女王)」が、この謎をとくヒントになり解明に近づいたとされています。
アニメーションで何が分かるの?と言いたくなりますが、
「アナ雪」のCGには、雪崩が人体に与える影響を知るため、ゼネラル・モーターズの自動車事故実験用のデータが使用されています。
そして、そのコンピューターモデルから、人間の肋骨と頭蓋骨を折るには、長さ5メートルの雪塊で十分であることが実証されたのです。雪崩から身を守るため、テント内側からナイフで切り裂いて飛び出したから防寒着を着ていなかったのか?
2019年に発表されたロシア当局の調査結果によると、9人は主に「雪崩によって命を奪われた」とされています。
しかし現場には雪崩の決定的な跡がなかったこと、何より彼らのうち数名が自分の服を着ていなかったり、舌や眼球がなくなっていたことや、放射能を浴びた衣類のも説明できません。
謎が残るままの状況で「雪崩によるもの」だと結論づけたことで、ロシア当局に隠したい何かがあるのでは?と未だ疑問の声が残っています。
考察3 外部(熊・原住民)からの襲撃説
野生の熊による襲撃説。しかし、現場に動物の足跡は見つかっていません。
また、メンバーの日記に「もめた」と記録されていた先住民のマンシー族に襲われたのではないかという説もありましたが、彼らの所持品は全てテントに残されたままでした。
考察4 テント内の火事説
テント内には料理用ストーブが備え付けられていました。
それが原因で火事が起こり、煙がテントに充満し、彼らがパニックになり、炎と煙を消そうとしてテントを切り裂いて脱出したという説。彼らの遺体には火傷の痕があり、衣服が燃えている者もいたことから、この説はかなり有力とされています。
ただし、グループのうち3人は低体温症ではなく、何らかの衝撃によって外傷を受けて死亡しているので、決定的な理由にはならなかったようです。
考察5 UFO説
事件の同時期、その地域にいたハイカーのグループが、奇妙なオレンジ色の球体を見たと報告しています。
2月から3月までの間、同様の証言によって隣接地域一帯で連続して観測されている。またテントで見つかったカメラのフィルムを現像したところ、夜空に浮かぶ巨大な閃光をとらえていたものがあったということです。
こちらも「未確認」のため立証されていません。
考察6 ロシア軍の秘密基地説
この地域では、当時のソビエト軍が秘密裏に核実験や兵器の開発をしているという噂があったようです。
軍のミサイル実験や低速ジェットが衝撃波や騒音を聞き、9人はパニックに陥ったという可能性があります。
これは、グループの2人の衣服が高い線量の放射線で汚染されていたことの説明にもなり有力とされています。
この説であれば、UFOのオレンジの球体説や放射線を浴びた服も説明がつきます。その実験に驚き靴も履かないままテントを切り裂き飛び出したというのも合点がいきます。
慌ててテントから出たことで火傷したというのも、納得の範疇です。
が、舌や眼球がない遺体、自分のものではない服を着ていた遺体の説明まではできません。
上記であげたようにいろんな考察が出ていますが、
いろんな遺体があるため、全ての状況を説明できる決定的な原因はないようです。
ディアドロフ峠事件の真相ネタバレ考察 原因はカルマン渦(ヘアピン渦)?
ディアドロフ峠事件の真相については、上記に挙げたいくつもの説が出ていますが、
上記にあげたいくつもの説を打ち消すほど有力とされたのがカルマン渦(ヘアピン渦)です。
これは、ドキュメンタリー作家・ドニーアイカーさんによって唱えられた『大気物理学』です。
ドニー・アイカーはこの事件に取り憑かれ、アメリカに家族を残しロシアで真相を調査するために全財産を使い切ったほどこの事件にのめり込んだと言われています。
彼の出版した著書が2018年、日本語でも出版されています。
彼の見解によると、この事件の原因は
『ディアトロフ峠の地理的要因によるカルマン渦(ヘアピン渦)によるもの』だとされています。
カルマン渦とは・・・障害物によってできる気流
ある程度の流れ(気流)が障害物に当たることで、その後ろには左右交互に渦が発生するというものです。
このカルマン渦は、気圧を変化させ、低周波を発生させると言われています。
低周波は、そのストレスから頭痛や心拍の向上、血圧上昇など、人によっては『幻覚』を見るるなど、人体に悪影響を及ぼすことが分かっています。
実際に、ディアトロフ峠ではカルマン渦が発生するようで、
この9人も、カルマン渦が発生さえた低周波によって不快感や幻覚などでおかしくなってしまったのではないか、というのが最も有力な説とされています。
確かに、この説で解決できる謎はいくつかあります。
- 謎①
内部から引き裂かれたテント - 謎②
雪山なのに防寒着を着ていない - 謎③
遺体の骨が折れている - 謎④ 衣服から高い放射能が検出される
- 謎⑤
舌や眼球がなくなっている - 謎⑥
メンバーの数人が、自分のものでない衣類を着ている - 謎⑦
当時現場近くにはメンバー以外の人間がいた形跡(足跡)がない
異常な行動を説明するのには十分な説ですが、放射能の問題については説明がつかないままです・・。
放射能は確かに飛行機レベルの上空では影響があると言われますが、山で検出されるレベルではにないというのが疑問のままです。
ドニー・アイカーの著書『世界一不気味な遭難事故』(2,585円)をもっと手軽に読みたいという方には、U-NEXTがおすすめです。
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気になる方はぜひ読んでみてくださいね^^
まとめ
不可解なまま未解決事件として結論づけられた『ディアトロフ事件』についてまとめてみました。
現場や遺体の状況から、これといって割り出せる原因は見つかっていないようです。
いくつか複数の原因が重なりおきた事故のように思われますが
真相は未だに謎のまま..この謎が明かされる日を待ちたいと思います。